二つの、事によると他いくつかのお話が、小さなお部屋に同居してます。外はあいにくの曇り空。あちこちチクチク痛むけど、でもこの部屋はあったかい。分かるだなんておごりでしょうか？ 知りたいなんて下品でしょうか？おいで、少し話をしよう。ぼくたちは紙の上から出られない。でもここは自由だ――。コートを脱いだヤマアラシが、並んであくびしてる。窓からそれをそっと眺める。
一話完結のオムニバス形式でありながら、どの話も独特の言葉のリズムと鮮烈なイメージで読者を引き込み、書かれていない部分にこそ、真実が隠されていると感じさせる巧妙な構成が魅力的です！読めば読むほど、奇妙で、切なくて、どこか温かい。そんな唯一無二の読書体験が待っています！
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